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熟練技能者から若者達へ
 県内の熟練技能者とものづくり現場の紹介

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● 取材編 〜熟練技能者は熱く語る〜 ● ものづくり工場の紹介
● 紹介編 〜熟練技能者の紹介〜  

熟練技能者の紹介
  取材編 熟練技能者は熱く語る

原 久雄 氏 ハラ  ヒサオ
原 久雄 氏

屋外広告士


[Profile]
昭和11年7月7日生まれ

有限会社ハラ工芸社 代表取締役
住所:松山市東石井4丁目14番8号
電話:089-957-1189

大阪の広告看板会社で修行を積む
昭和37年有限会社ハラ工芸社を創業する


昭和42年 一級技能士資格取得(広告面構成仕上げ)
昭和53年 一級技能士資格取得(広告面粘着シート仕上げ)
昭和61年 一級技能士資格取得(広告面プラスティック仕上げ)
昭和63年 愛媛県職業能力開発協会長表彰 技能検定
平成3年  愛媛県知事表彰 優秀技能士
平成15年 愛媛マイスター認定
平成21年 旭日双光章受章 専門工事業振興功労   その他受賞歴多数


  永年にわたり屋外広告看板製作者として、木組み、下地組み、塗装、広告面仕上げ作業、全ての過程に精通し、その技能は業界第一人者として認められています。昭和60年第5回技能グランプリに初出場し、第5位に入賞しました。また四国広告美術組合連合会副会長と愛媛県屋外広告美術商業組合理事長を務めるなど、業界の発展に尽力されています。永年にわたり技能検定委員を務め、平成8年の第34回技能五輪全国大会では出場した自社社員で次女の裕美氏が見事第一位の成績を修め、翌年の技能五輪国際大会に日本代表選手として出場するなど後進の育成にも大きく貢献しています。



屋外広告製作一筋60年

永年屋外広告業界でご活躍されている原久雄さんにお話を伺いました。修業時代について教えてください。

「いわゆる徒弟制度のもと、修行に励みました。誰も教えてくれません。親方や兄弟子の技を盗み、今とは違い目にすることのできる広告は新聞広告ぐらいで、その文字やイラスト等を参考にし、同僚達と技を競いながら技術を習得したものです。」

筆やペンキを使った手作業による数多くの屋外広告板の製作に携わってこられ、業界の第一人者として認められています。

「手作業での屋外広告板は、達成感があり、より大きな喜びを感じることができます。現在は、コンピューター機器の作業が主流です。文字書等の手作業が減少する中、そういった技術を独自で習得していくことは困難でしょうが、現代社会はインターネット等情報に溢れています。今後も技術革新が進行し、益々変化する技能、技術に対して、前向きに対応していくべきだと思います。」

もともと絵を描くことが大好きで、毎日油絵やスケッチをしているそうです。ものづくりの楽しさについては。

「楽しさというよりは極端なことを言うと、他の道を考えることは一切なく、この屋外広告業界で生きていこうという思いでやってきました。多くの方に自分がつくりあげた広告を見てもらうことが、この仕事の最大の魅力です。自分の好きなことができて、お客様に喜んでいただき、お金をいただけることは最高ですね。」

若手技能者にメッセージをお願いします。

「私の経験から技能、技術を高めるには、1.整理整頓(工具や道具を大切にする)。2.同じことを地道に繰り返すこと(文字書等)3.ライバルをつくり競い合うこと(一人で努力するより効果的になる。4.自分に甘えず日々努力を重ねる(修行に終りはない)。今後も技術力の向上に励んでください。」

今後も手書きの広告看板の製作にこだわり、「一生現役です。」と語っておられました。

(写真上:手作業で描いたとは見えない程、精巧に描き上げた広告、写真下:現場風景 手作業による広告製作)


技能を受け継ぐ

後継者であり原さんの次女でもあります裕美さんにもお話を伺いました。第34回技能五輪全国大会では見事第一位の成績を修め、技能五輪国際大会に出場するなど、全国トップレベルの技術を持っています。

「技能五輪全国大会に向けて約一年間は、日々の業務後に父の指導の下、技術力の向上に励みました。県の代表として参加することが凄いプレッシャーでしたが、技能五輪全国大会で優勝することができ、また技能五輪国際大会に出場したと言う経験は、一生の思い出ですし、誇りに思っています。その経験がいまの技術力に繋がっています。」

広告製作の魅力は、どのようなことでしょうか。

「私がこの仕事をするようになってから今までの間にも、この業界の作業工程にはたくさんの変化がありました。その中で、父から大事な技術を学び、新しい技術を身につけてきました。この仕事の魅力は、多くの人に自分がつくったものを多くの方に見てもらうことです。みんなに見てもらえるこの仕事は、とてもやりがいがあります。」

今後の目標を聞かせてください。。

「看板は人に見てもらうためにつくるものです。当然お客様に対する責任もあります。だからこそ、デザインすることや製作することにも、自分の技術に自信を持って仕事できるように努力する必要があると考えています。これからも意欲的にたくさんの経験を重ねて、お客様からも勉強させていただきながら、新しい技術を取り入れ進歩し続けていきます。また、父から学んだ技術を受け継ぎ、後進に伝えていければと思っています。」

 (写真下:技能五輪国際大会での審査風景)


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